2015年8月12日(水)

「夏休み」







 教団の委員会のために上京したついでに、初めて浅草に行って来ました。隅田川にかかる駒形橋、そのたもとにある駒形堂。わざわざ写真に収めたのは、林芙美子の『放浪記』の第三部に、次のような文章があるからです。

  (三月×日)  うららかな好晴なり。ヨシツネを想い出して、公休日を幸い、ひとりで浅草へ行ってみる。なつかしいこまん堂(*駒形堂のこと)。一銭じょうき(蒸気船)に乗ってみたくなる。石油色の隅田川、みていると、みかんの皮、木裂、猫のふやけたのも流れている。河向こうの大きい煙突からもくもくと煙が立っている。駒形橋のそばのホウリネス教会。あああすこはやっぱり素通りで、ヨシツネさんに逢う気もなく、どじょう屋にはいって、真黒い下足の木札を握る。籐畳に並んだ長いちゃぶ台と、木綿の薄べったい座布団。やながわに酒を一本つけて貰う。

 「駒形橋のそばのホウリネス教会」。かつて歴史編纂委員会の作業をしていたときに、何かのキッカケで『放浪記』に「ホウリネス教会」のことが載っていることを知りました。戦前、浅草区並木町というところに確かに浅草ホーリネス教会があったことが記録されています。「あすこはやっぱり素通りで」とわざわざ書いているように、林芙美子は浅草ホーリネス教会に何度か通ったことがあるのではないか、と思われます。
 浅草寺はたいへんな人出でした。まあ外国人が多いこと。スカイツリーが近くに見えましたが、暑さのために行くのをやめました。



 日曜日には、5月の連休でお世話になったチャーチ・オブ・ゴッドの川崎教会が昨年、新会堂を建てられたと聞いていましたので、見させていただきました。私たちとはちょっと規模が違うのですが、川崎駅から歩いていける距離にあり、場所も分かりやすく、「うらやましいなあ」と思ったことでした。
 暑さが続いています。皆さんもどうぞお体を大切に。




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