「神を神として生きる」
(出エジプト)

カテゴリー 礼拝メッセージ要約(説教者による)

 十戒の中の第一戒は、その後に続く九つの戒めの土台となるものであり、私たちの信仰生活の第一ボタンとも言うべきものです。ここを外しては、信仰生活は成り立たなくなってしまいます。
 その第一の戒めは、「あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない」です。主を礼拝しながら、他のものをも同時に拝むようなことがあってはならない、ということです。エジプトに長い間住んでいたイスラエルの民には、かつての偶像礼拝の生活へと逆戻りする危険がありました。だからこそ、まず初めに、神だけを神とするように命じる必要があったのです。
 私たちキリスト者は、救われたときから、もはや他の偶像の神を拝むようなことはなくなったことでしょう。しかし、神という名がついていなくても、被造物に過ぎないものをまるで神であるかのようにして生きてしまうことがあるのではないでしょうか。お金や富をはじめ、地位、名誉、評判などあらゆるものを神としてしまいます。すなわち、父なる神以上に私たちが寄り頼む存在があるとすれば、それが私たちにとっての神となっている、ということです。その究極は、自分が神になって生きようとすることです。
 この第一戒は、私たちをそのようなところから回復させるところの悔い改めへの招きです。私たちのために十字架にかかってくださった主イエスを「私の神、私の主」として生きるようにと招きます。命まで与えてくださったお方以外に、私たちには神は必要ではなくなったのです。十字架の主のみ前に、「あなたこそ主」とひれ伏したいと願います。
(仙台南光沢教会牧師 佐藤信人)