2014年9月17日(水)

「N姉を天にお送りして」

 先週金曜日の夜、10年近く私が身元引受人をしてきたN姉を天にお送りしました。5年半ほど住んだシオンの園で、静かに眠るように息を引き取りました。その夜のうちに教会に運び、葬儀社と打ち合わせをし、日曜日の礼拝後に、告別式、火葬、納骨を行うことと決まりました。
 あくる土曜日、午後に葬儀社が会場の設営に来られ、教会の数名の者たちで納棺式を行いました。故人の希望により、葬儀は告別式の1回のみで、前夜式は行いませんでした。










 14日の礼拝に続き、1時間ほど準備と休憩の時間を取ったのち、12時30分より告別式を行いました。礼拝に続いてということもあり、多くの教会員が残って参列してくださいました。関東から来られた弟さんご夫妻は、身内だけの少人数の葬儀になると思っておられたため、多くの教会員に見送られての葬儀にとても感謝しておられました。この葬儀は、たくさんの方々にお世話になったN姉に代わって、参列者の皆さんにお礼を申し上げるときでもありました。そのN姉の晩年を思い、式辞ではマルコ2章の中風の者の癒しから告別説教をいたしました。中風の人が4人の友人によって運ばれて、主イエスのもとへ来たように、N姉は多くの方々に担われて、ここまで生きてくることができました。その最期、主イエスの執り成しのゆえに、神の国へと招き入れられたことでしょう。
 教会の方々が感想を言ってくださったように、悲しみの中にも、慰めに満ちた葬儀となりました。
 この日は、夕方から翌日にかけて、東北教区のクリスチャンミーティングがあったため、参加する方々は告別式の後、車に分乗して出発しました。このため、その後の火葬、納骨は8名となりましたが、弟さんご夫妻を囲んで、良いときとなりました。夕方5時前、納骨を終えて教会に帰ってきました。
 葬儀のすべてを終えて、疲れはありましたが、何だかとても心が穏やかで、私自身が主の慰めが与えられておりました。教会の皆さんのお祈りとサポートを受けて、無事に終えることができました。心より感謝いたします。

 一息ついて、私は岩手県金ケ崎ですでに始まっている東北教区クリスチャンミーティングに新幹線で向かいました。講師は茅ヶ崎教会の中道善次先生。神奈川教区からの青年による応援として、茅ヶ崎教会の若者4名が来てくださり、証しと賛美をしてくださいました。参加者は44名。昨年は台風で2日目の午後の集会は中止となり、切り上げて帰ることになりましたが、今年は最初から午前で集会を終えるようなプログラムを組みました。お陰で、ゆったりした気持ちで帰ってくることができました。天候もよく、教会の皆さんとおしゃべりをしながら、サービスエリアではソフトクリームを食べたりしながら、教会に戻りました。お祈り感謝いたします。



 昨日は教団の奉仕で上京しておりましたが、今日、シオンの園へ挨拶に伺い、N姉の荷物を引き取ってきました。二人の姉妹が手伝ってくださいました。布団がなくなってきれいになったベッドを眺めながら、「もう、このシオンの園に来ることもなくなったのだ」と思い、寂しさがこみ上げてきました。いつも私が行くのを楽しみに待っていてくれたN姉のために、もっとたくさん来てあげれば良かった……と。「最期まで、あなたのことは面倒見るからね」と約束していたN姉との約束を無事に果たすことができた安堵の気持ちと、「もっと長生きをさせてあげたかった」という思いと半々で、まだ心が定まりません。身内ではないものの、家族の代わりとして関わってきた私たちにとり、いつもとはちょっと違った感覚です。今年の4月15日、3人で近くの東照宮の桜を見に行った最後の外出が、良い思い出となりました。いろいろと大変なこともありましたが、すべて良かったなあと思います。
 これまで関わって下さったすべての方々に感謝いたします。



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