「この地に神の御心を」
(マタイ26:36-46)

カテゴリー 礼拝メッセージ要約(説教者による)

 主の祈りの第三の祈りは、「みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように」です。天とは天の御国、神の国のことです。そこは神が支配され、神の御心が100%行われているところです。それと同じように、私たち人間が住む地においても、神の御心が行われることを求める祈りです。
 主イエスがこれを祈るようにと勧められたのは、地においては神の御心が行われていないからです。神の御心に背く人間がいるからです。神の御心よりも、自分の思いや願いを通したいと思う私たちがいるからです。神はこの祈りをとおして、私たち人間が神の御心に従うことを求めておられます。
 私たちがこの祈りを心から祈ろうとするとき、私たちが問いかけられていることは、「あなたにとって、本当に『イエスは主』と言えるか」ということです。私たちは自分の人生の領域においては、自分が全ての采配を振りたい、自分が主人でありたいと願うものです。
 私たちがこの祈りを自らの祈りにできるのは、この祈りが主イエスが教えてくださった祈りだからです。主イエスは私たちのために十字架にかかられる直前、ゲツセマネの園で祈られたとき、苦しみの杯を逃れる道を求めながらも、「しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい」と祈られました。そして、父なる神の御心に従い、私たちを罪の滅びから救うために、十字架にかかってくださったのです。神の御心とは、私たちを救い、祝福するところにあります。
 このような神だからこそ、私たちは絶対的な信頼をもって、「あなたの御心が行われますように」と心から祈ることができるのです。
(仙台南光沢教会 佐藤信人牧師)