「御国ってどんなところ?」
(ヨハネ黙示録22:1-5)

カテゴリー 礼拝メッセージ要約(説教者による)

 ヨハネ黙示録の21、22章は、世の終わりにおける神の御国について書かれています。21章1節には、「わたしは新しい天と新しい地とを見た」とあります。“天国”ではなく、新しい“天と地”を見たというのです。この表現で思い出すのは聖書の最初の言葉でしょう。「はじめに神は天と地とを創造された」(創世記1:1)。この黙示録に記されている新しい天と地の描写は、創世記にあるエデンの園の様子によく似ています。世の終わりにおける神のわざは、天と地の再創造のわざと言えます。
 この第二に天地創造はいつになったら起こるのでしょうか。聖書によると、主イエスの復活によって、この再創造のみわざはすでに始まっていると言うことができます。主イエスの復活は、「初穂」としての甦りであり、キリストを信じる者たちは、やがての日に必ず復活することを保証しています。私たちは今、第二の天地創造の途上にあるのです。
 やがて到来する御国において、私たちは何をするのでしょうか。「彼らは世々限りなく支配する」(5)とあります。御国とは、何もしない世界ではなく、信仰者は、天の御国を管理する責任を担います。
 その仕事は、世の終わりが来たときに初めて行うのではなく、今ここで、その働きを私たちは始めます。「神の国は、実にあなたがたのただ中にあるのだ」(ルカ17:20)と主イエスが言われたように、今ここに神の国、神のご支配を実現するために、私たちは御国の民としてここに置かれています。地上にある限り、私たちは神の国を管理する使命が与えられています。私たちは与えられている命を精一杯用いて生きるのです。
(シオン・キリスト教会牧師 坂本献一)