「おのが日を数える知恵」
(詩篇90:1-17)

カテゴリー 礼拝メッセージ要約(説教者による)

 モーセは、「われらにおのが日を数えることを教えて、知恵の心を得させてください」と祈りました。それはまず第一に、自分が死ぬべき存在であることを自覚して生きることです。人生の終わりを意識することで今の生き方を考え、やがて主にお会いする日に向けて、自らを整えていくことです。  では、なぜ人は死ぬべき存在なのでしょうか。それは、私たちの罪に対する神の怒りのゆえです。神の憤りを受けて私たちの人生は一息のように過ぎ去るのです。しかしモーセはそれを重々承知の上で、「主よ、どうぞ思い直して私たちの罪を赦してください!そして私たちの人生に素晴らしい喜びと楽しみを与えてください」と大胆に祈り求めました。自らが死ぬべき存在であることをわきまえると同時に、日々の生活の中で神の恵みを見出し、それを喜んで生きること、それが知恵ある生き方の二つ目のことです。  主イエスの十字架のゆえに、私たちの罪はたとえどんなに深くとも完全に赦されます。そして死はもはや恐ろしい滅びではなく、天国の希望に変えられました。ですから私たちは神の御前に自分の罪深さに気づき、申し訳なさに胸打たれ、そんな自分を生かし愛してくださる神に感謝しながら、「あなたの恵みの豊かさを味わい楽しむ人生を与えてください」と、積極的に祈り求めていこうではありませんか。神が天に迎え入れてくださるその日まで、恵みを数えつつ共に歩んでいく私たちでありたいと願います。
(仙台南光沢教会牧師 佐藤裕子)